松山エアモデラーズクラブ(MAC)は、飛行機のみならずあらゆるジャンルの模型作りが大好きな人の集まりです。

2026年の展示室

展示期間が終わったページを1年ごとにまとめたものです。

3月の作者:Onoさん

本来このコーナーは会員自身の作品紹介をする場所なのですが、作品数が限られておりネタが枯渇しているので(笑)、今回は苦し紛れの「制作記」を掲載させていただきます。

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某国首相のかつての愛車だったことで話題となったトヨタ・スープラ(A70型)。実車現役当時はタミヤ(以下「T社」)とフジミ(以下「F社」)からキットが発売され、いずれも再販を繰り返して今に至っていますが、約5年前にハセガワ(以下「H社」)から完全新金型で発売され、現在はH社製が決定版となっています。
しかし、天邪鬼の私は今回、敢えてF社製、しかもH社からは恐らく出ないだろう通称「ナロー(5ナンバー)ボディ」のキットを制作しました。
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まずキットレビューから。同製品は1986~87年頃のもので、欠品ありのジャンクで入手しました。各部の形状について、当時のカーモデルはモーターで走らせることが必須条件だったため、他キットと共通の汎用シャシーに合わせてボディや内装部品が設計されており、必ずしも実車を忠実に再現していないことが多いです。このスープラもH社製と比べるとナロー(狭い)のはずですが、ワイドボディを再現しているH社とほぼ同じ幅で、ルーフも低くなっています。これは前述の汎用板シャシーの影響に加え、F社の当時のデザインが実車よりやや低く長く幅広いフォルムとして格好よく見せる「フジミデフォルメ」であることも要因です。
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そこで、まずその不自然さを幾分和らげるための改修作業を行いました。
【リアオーバーハング短縮】
①ボディからリアバンパーとその上のサイドモールをエッチング鋸で切り取る。 
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②フェールリッド部分でリアオーバーハングをモデリング鋸でいったん切断。刃の厚みで均一に1mm切除されます
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③その後はボディをプラ用接着剤で再接合し、瞬着パテ等で接合部分を消します。
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④ボディが短くなった分、リアバンパーも泥除け部を避けたアーチに近いところでカットし再接合します。
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【フロントノーズの修正】
フロントバンパーをボディに仮組してみると、ノーズがわずかに上を向いているせいでバンパーが上を向くので、ノーズ先端を下げる修正を行いました。
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①フロントフェンダーアーチ前端部に切り込みを入れます。
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②切り込みをペーパーやすりで整えます。
③ノーズを下方向に曲げた状態で切り込みを再接合します。これでノーズの上向きは解消されました。 
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【板シャシーの加工】
F社名物「板シャシー」はインナーフェンダーがなく、そのままでは室内のバスタブが丸見えですので、プラ板でインナーを形成しました。
また、車高はキットをそのまま組むとノーマルとしては低すぎるうえに、ボディ長短縮の影響でホイールセンターが狂ってしまっているので、リアはシャフト受けの新造、フロントはリアを基準にストラットアッパー部を作り直して車高をアップするとともに、ホイール中心を後方へ3ミリずらしました。
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【内装オミット部分の再生】
内装はバスタブ方式で、一部別パーツ化されて立体感も多少ありますが、電池搭載の関係でバスタブが室内側に大きく凹んでいます。
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その影響でインパネ下部の再現が一部省略されているので、バスタブの凹みを切除し
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インパネの省略部分を再生しました。
以上のような改修・修正を経て、いよいよ塗装です。
【ボディ塗装】
 実車CMで出ていた3.0GTは、レッドマイカという暗いワイン色です。混色して作るのがベストですが、色味が微妙で混色すると二度と同じ色は作れません。そこで、ベース塗料はクレオスのMr.メタリックカラーGXの「メタルブラッディレッド」をそのまま吹き付けました。
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但し、メタルブラッディレッドはレッドマイカとは色味が異なります。そこで上塗りクリアには、調色スティックひとすくい分のクリアレッドを混ぜた「赤いクリア」を重ねていきます。こうすることで、クリア層を形成しながら下塗色に深みと変化を与え、キャンディカラー的な発色も期待できますし、カラークリア塗装で起こりがちな極端な色味の変化や色ムラも最小限に抑えることを狙っています。
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テカテカのツヤがあるボディは、クリア層を1回吹くたびに4000~8000番のスポンジやすりで表面を整えて、最後は垂れる寸前の厚吹きで平滑塗膜を作り出しています。
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こうしてボディが仕上がりましたので、次回はボディパーツの取付や加工、エンブレム制作などの最終仕上げ工程までをご紹介します。(実は原稿〆切に完成が間に合わなかったのでここまでって訳ですけど(爆))

2月の作者:杉山 英孝さん

昨年の展示会Myテーマは第二次大戦における各国の戦術爆撃機及び襲撃機でした。
戦略爆撃機はどの国(実際は米国と英国)も要求する性能は同じです。より多くの爆弾搭載量で敵陣深く侵入できる航続距離を持ち、敵迎撃機の攻撃を跳ね返す防御火器と被弾に強い機体構造が求められた性能です。
しかし、戦術爆撃機や襲撃機は、より身近な敵基地や港湾に停泊する敵艦船、軍需物資を運ぶ列車やその橋梁、そして敵歩兵や戦車などの戦闘車両を爆撃や銃撃する意図で作られた機体です。運用する地域や攻撃目標により要求される性能は大きく異なります。

99双軽

九九式双発軽爆撃機 1/72 ハセガワ

本機の主要部品は二式複座戦闘機「層龍」と共有されており、屠龍の制式に貢献した隠れた名機。爆弾は爆弾倉に搭載したので胴体のくびれが特徴。
97重爆

九七式重爆撃機 1/72 ICM

爆弾搭載量や航続距離を多少犠牲にしても敵戦闘機を振り切る速度を求めた機体。大陸での運用を主体とする陸軍の爆撃機は後継機も同じ思想の設計。
四式飛龍

四式重爆撃機 飛龍 1/72 LS

四式戦「疾風」とともに大東亜決戦機として重点生産された。海軍の一式陸攻の発展型とも言うぺき機体で、良好な運動性から雷撃機にも改造された。 
B25J

B25Jミッチェル 1/72 ハセガワ

空母ホーネットから飛び立ち、日本本土初空襲に使用されたことで有名。爆撃後は中国大陸やソ連領へ向かう、いわば決死隊であった。
B26B

B26Bマロ一ダー 1/72 ハセガワ

B25と競った機体。高速を狙いすぎたため着陸速度が200km/hを超える操縦が難しい機体となった。太平洋戦域では魚雷を搭載できる機体も作られた。
Ju88A

ユンカースJu88A-1 1/72 レベル

戦闘機を振り切れる爆撃機という要求だったが、戦闘機の性能向上には抗えなかった。しかし、運動性が良く夜間戦闘機や地上攻撃に改造されている。
Do17

ドルニ工Do17Z 1/72 モノグラム

高速爆撃機を目指したので「空飛ぶ鉛筆」と言われるほど細い胴体は拡張性がなく爆弾搭載量や防御火器の増加は望めなかった。

1月の作者:関家 重和さん

あけましておめでとうございます。
今年は午年です、元気に若駒のように張り切って今年も模型作りに励みます!
 2024年7月に出演してから1年と6か月、早いものでもう4回目の登場となりました。クラブ名が松山エアモデラーズと名打っているにもかかわらず、車、船、SFもの、フィギュア、果てはドールハウスまでなんでもござれのモデラーです。あまりにも異端のクラブ員のため、他のクラブ員の冷めた目線にも負けず、クラブの端っこにしがみついて何とかやっています。今回もバラエティ豊かな? 作品群です。ゆっくり見て行ってください。

ハリアー1

FRS.1 シーハリアー 1/24 エアフィックス製

最初は大物です、これさえ出しとけばクラブ員の誰も文句は言わないはず。これは間違いなくエアモデルですので。
キットはとても大きいです、そしてプラ材が柔らかいためパーツが綺麗に合いません。しかしこれくらいではくじけません。
さらにベースはGR.1ハリアーのキットの頭をちょん切って、シーハリアーの頭だけ新規に金型を作ったものに置き換えるという何ともワイルドなキットです。
そして悪質なのは、ベースのキットには機体にビッシリとリベットが打ってあるのに、新規の機首部分はノッペリとスジボリだけ! 箱を開けパーツを眺めて茫然自失です。  なんの、これくらいで挫けては異端モデラーの名折れ!気を取り直して製作にかかります。
ハリアー2

FRS.1 シーハリアー 1/24 エアフィックス製

機体が大きいためどんなギミックでも組み込めますが、大きすぎて作業スペースが不足! と言い訳して、灯火類の点灯だけにしました。左右の翼端灯、前輪の着陸灯、そして機体上下の衝突防止灯です。もちろん衝突防止灯は点滅させています。
キットは湾岸戦争のグレー一色の機体、そしてデカール。 これはいけません、シーハリアーと言えば上下で別れたペンギン塗装じゃあないですか!それにカッコいいのは垂直尾翼に描かれたあのゲンコツマークです。悩んだ挙句タミヤの1/48のキットを購入して、そのキットのデカールを版下に使い、2倍に拡大してホワイトデカールに印刷。  これで白地はOKですが問題は機体番号の余白部分、パソコンでRGBの数値を変えて繰り返し試して何とかそれらしく出来た・かな?蛇の目は塗装で行ったのが正解でした、デカールだと曲面でシワが出来て四苦八苦したでしょうから。
ハリアー48-1

FRS.1 シーハリアー 1/48 タミヤ製

こいつは1/24のデカール製作のために買ったもので、同じ塗装だからついでにと思い製作したものです。凸モールドの古いキットで手を加える気も起らなかったのですが、どうせならと思いハリアーの特徴であるエアインテークの横にある四角い穴を開けました。これで少しはハリアーらしくなったかな?
AZ1-1

AZ-1 1/24 アオシマ製

軽四の異端児!? マツダのAZ-1 軽四のくせにミッドシップでガルウイングドア装備! 実車の講評は置いといて、外観の最大特徴であるこのドアは再現せねばなりません。
キットはフロントとサイドおまけにルーフウィンドゥもクリアで一体に整形されています。厚みがあるので簡単に割れることはなさそうですが厚みがあるということは切り出しに手間がかかります。
AZ1-2

AZ-1 1/24 アオシマ製

0.4mmの筋彫り工具で気長にコリコリ筋彫りを掘り下げていき、何とか右ドアを切り出しました。ただ反対側の左ドアも切り取ってしまうとルーフの部分が細く残り、どう考えても製作中に折れてしまうのは目に見えていますので、右のみを開閉することにしました。
金属線でヒンジを作成して開閉動作確認してOK・・・とはいきません。ドアの自重で閉まってしまいます。実車はダンパーで支えていますが、プラモにンなものはありません。
AZ1-3

AZ-1 1/24 アオシマ製

下から棒で支える様な野暮ったいことは出来ません。悩んでいるとプラモの神が降臨したのです。ドアを保留してルーフアンテナを金属線で作り直し取り付けたところ、なんとこのアンテナがバネのようにたわんでドアが開いたところでストッパーの役目もしてくれました。
毎日プラモ作りに励んでいるとプラモの神様はちゃんと見ていて窮状を救ってくれるのですね~。へッデライト、テールライト点灯ギミックを加えて完成。記念撮影でお姉ちゃんの人形を横に立たせてあげました。
ガールズ1

70'sガールズ 1/24 ハセガワ製

車にしろ、飛行機にしろ、そしてドールハウスでもやはり人が居ないと大きさのイメージが掴みずらく実感がイマイチなので、対象物として同縮尺のフィギュアを並べてみることにしました。
見つけたのがハセガワの1/24のフィギュアシリーズ、ハセガワの1/24カーシリーズに合わせるように造られているから車にはピッタリ。さらにドールハウスも昔は1/12がメインだったが最近の中華キットの多販もあり1/24がメインになっている。っということで試しに1体を製作してみました。
ガールズ2

70'sガールズ 1/24 ハセガワ製

このキットなかなか良い。目と眉毛がデカールになっている。目は人形の命、この出来によって人形の生死が分かれる。老眼の身にはとてもありがたい。しかしデカールもすこぶる小さいので気合を入れないと悲惨な顔になる。老人の願いは、できれば口紅もデカールにして欲しかった・・・わがままなのは分かっているがルージュを上手く引けない老眼の哀しさ。
ベビーサンダー1

ベビーサンダー スケール? イマイ製

半世紀以上前からあるキットで、私が小学生の時に学校前の文具屋に置いてあったキットを、小遣いを握りしめて買いに行き作ったのを憶えている。サンダーボーイの最廉価盤でゼンマイで走るようになっていた。サンダーボーイの高級版はモーターでリモコンでコントロールできるようになっていたが、とても高価で貧乏人の小学生が買えるようなものではなかった。
ベビーサンダー2

ベビーサンダー スケール? イマイ製

そこで子供の小遣いで買えるこのキットを買っては自分なりに手を加えてみるのだが道具無し、材料無し、金なしではどうにもならずいたずらに壊してしまうだけだった。あれから半世紀以上過ぎた今、偶然見つけた再販キット、大昔の口惜しさを忘れておらず持てる力を使って製作し、今回やっとリベンジを果たすことが出来た・・・と思う。
※動画をFACEBOOKに投稿しています良かったらみてください。
https://www.facebook.com/100009010731537/videos/1578970793269667?idorvanity=347595928602636
芝木屋1

芝木屋 1/24位? 中国製

レーザーカットした合板を塗装で仕上げてあるのでこれを接着組み上げるだけ、埃よけの透明ケースもありとても良いキットですが、壁紙や床、植物の小物などは印刷物から切り出して使う仕様。流石にそのままではチープなのでこれを布や木の板やドライ植物などを使ってグレードアップした。
芝木屋2

芝木屋 1/24位? 中国製

キットのままでも完成できるのであとは自分のこだわりと手先の使い方次第で見栄えがどんどん上がるよいキットだと思う。
芝木屋3

芝木屋 1/24位? 中国製

試しに照明を暗くして、ドールハウスのライトだけで⑤のフィギュアを置いて、入り口からの目線で見るとなかなかいい感じが出せました。
キャンピングトレーラー1

キャンピングトレーラー 1/24位? 中国製

この車体はボール紙製で組立は楽であったが、継ぎ目を消すのに以外と手間取った。このキットには埃避けカバーが無いので100均でプラケース2個購入し2個一で仕上げて  カバーとして使っている。上の芝木屋でも書いたがキットは厚紙と印刷紙そして針金なので、質感をあげるためには材料を置き換えるのが欠かせない.カーテンには布の端切れ、地面は鉄道模型の芝紙を貼って仕上げている。プラモデルの正確なスケールモデルとは違った面白さがあるように思われる。何より写真を眺めてここが違う、あちらが正しいなどと悩まなくても自分の思うままに作り上げられるのが楽でいい。

【作者あとがき】お正月早々拙い作品で皆さまの目を楽しませることが出来ずに申し訳ありませんでした。でも、まあこの程度なら『俺の方が上手い』という皆様の自信になったのではないかと思います。
その意味で、正月早々皆様のお役に立てたのなら喜ばしい事です。私もこれからもより一層一流モデラーを目指して精進していきます(ほんまかいな?)。
本年も【松山エアモデラーズクラブ】をよろしくお願い致します。